*「伝説」 [#y9122d5f]
 当キャンペーンではサプリメント「グランクレスト戦記データブック」で追加された「伝説」ルールを採用する。&br;
 ムルマンスクをはじめとする各領地ごとに、固有の「伝説」を有し、各領地に所属するキャラクターはそれぞれに沿った効果を得られる。&br;
 これらの伝説は、大規模な混沌災害の発生以降に生まれたものとする。&br;

*各地の伝説一覧 [#k94b19ae]
--[[ムルマンスク『神馬の末裔』>#mur]]
--[[ノリリスク『ファウストの悪魔石』>#nol]]
--[[アストラハン『始祖君主(ファーストロード)の円卓』>#ast]]
--[[カザン『エルフたちの森』>#kaz]]
--[[ペルミ『光芒の自由騎士』>#per]]
--[[パラナ『義心の騎士』>#par]]
--[[イルクーツク『赤き島(ネソス・エリュテイア)』>#irk]]
--[[サマーラ『伝承武技』>#sam]]
--[[トワイライトメイデン『』>#crs]]
--[[ドラゴンズネスト『飛竜との誓い』>#drn]]
--[[クルセイダーズ『目覚めた聖遺物』>#crs]]

&aname(mur);
**ムルマンスク 『神馬の末裔』 [#q4c52c3f]
>~ その日、ムルマンスクは地獄と化した。大地が裂け、炎の海が湧き出し、人々を呑み込んでいった。&br;
旅商人のアガラシャは不運なことに、陸路でノーザランのムルマンスクを訪れた時、&br;
大規模な混沌災害に出くわしてしまった。&br;
彼が駆け出しのころから苦楽を共にした愛馬、シャイルもまた、突然出来た大地の裂けめに呑まれてしまった。&br;
その時に、主人を守ろうとしたのか突然暴れてアガラシャは放り出され、溶岩に呑まれずに済んだが、地面に転がり落ちた時に、膝を打ってしまい、移動するのもままならなかった。&br;
失意のアガラシャは足を引きずりながら、近くの村落へ向かおうとしていたが、生憎不幸は続いた。&br;
目の前で混沌が収束し、3mはあろうかというオーガが現れてしまった。それはアガラシャを見るなりぺろりと舌なめずりをし、吟味するようにこちらを見た。&br;
「ここで私は終わりなのだろうか。シャイルも死んでしまったし財もない」そう、あきらめの境地に至りつつあるアガラシャに、オーガはゆっくりゆっくりと歩を進める。&br;
そしてその手がアガラシャへと伸びた……その時。
突然アガラシャの目の前にいかにも屈強そうな化け物が何匹も飛び出して来た。それらはオーガを蹴り飛ばすと激しくいなないて威嚇する。&br;
オーガは突然飛ばされたばかりの世界で化け物に出くわしたことで、錯乱し、一目散に逃げていった。&br;
アガラシャはその化け物の方を見た。8つの足を持つ馬。稲妻が体に走る馬。全身が漆黒で、影のない馬。&br;
アガラシャは次は自分の番か、と覚悟した時、不意に一匹の怪物馬へ目が向かう。&br;
それは紅く、足から炎を噴き出す怪物だったのだが、その馬に見覚えがあった。&br;
「シャイル!!」男は死んだはずの相棒の名を叫んだ。その馬も声の限り嘶いた。&br;
馬たちは混沌を取り込み、取り込まれ、新たな肉体を得たのだった。&br;
己の信念によって混沌を呑み伏せた馬は主人との再会を涙を流して喜ぶのだった~

:: 概要 |一日に千里を駆ける神馬の血統を継ぐ馬が生まれるようになった。
::  |その馬はヴァルハラ界のスレイブニルだとも、邪紋を刻んだ怪馬だとも言われている。
::  |この地で生まれ育つ馬は皆優秀で、他国の名馬が凡庸なロバに思えるほどの能力を持っている。
:: 効果 |ムルマンスクに所属するキャラクターが持つあらゆる乗騎(動物/馬)の行動修正に+2・移動修正に+1のボーナスを得る。
::  |「名馬:●●」だった場合、このボーナスは行動修正に+4・移動修正に+2となる。(※名馬を所持するには[[バックアップサポート>貨幣ルール/バックアップサポート]]「名馬育成」が必要)
::  |また、必要資源に[馬]がある部隊は、その攻撃力に+[部隊レベル]のボーナスを得る。
:: 代償 |神馬の血は強すぎるため、仔馬たちの大半は死産となってしまう。また、無事に生まれた馬たちの育成にも多くの資金を必要とする。
::  |国資源の[馬]-2、[資金]-2
:: 解除 |神馬の血統を捨て、その育成を放棄することで、この伝説は失われる。以降、国で生まれる馬はすべて通常のものとなる。

&aname(nol);
**ノリリスク 『ファウストの悪魔石』 [#sb5aefe9]
>~「いやーはははははははははは、いやいや何年ぶりでしょうかぁ?100年?1000年?1万年と2千年前?あまりに長い時間が経つとわからなくなってしまうものですなあ?おっと、な乗り遅れました。私はあの!かの!天才にして叡智の結晶たる碩学者にして稀代の錬金術師ファウスト博士に呼び出されし、嗚呼、この朝露に濡れし蓮華草の蜜にも勝らずとも劣らぬ甘美なるこの名をどうぞ!どうぞご清聴あれ!我が名はメフィストフェレス。メフィストフェレスでございます。アビス界の大悪魔たるこの私。わ た く し が、この世界に呼び出された由縁とは実に、実に奇妙にして奇怪なる運命の悪戯と申しますか。ああ、忘れもしませぬ、私がかつて蒼き星において至上の叡智を博士とと共にあの腹が4段――3段ではありませんよ、なんと4段もこさえた、豚が王冠を被って玉座に座っているのではないかと錯覚する王に献上する所で私は 嗚呼!!気づけばこのアトラタンなる世界に飛ばされていたではありませんか!いえ厳密には飛ばされていたのではなく私は私の影がこの世界に分身として現れたにすぎず……嗚呼、私を戻さないでくださいませ!旦那様!ご主人様!御殿様!私が貴女の願いを助けて差し上げましょう!!あなたが望むならこのメフィストフェレスは喜んで力を献上致しましょう!!私めはほんの少し!ほんの少しのおこぼれさえあればよいのです!どうかご主人様!私目に御命じ下さい!私メフィストフェレスに!!ああしまわないでえ!!」~

:: 概要 |「ファウストの悪魔石」と呼ばれるアイテムが発見された。
::  |拳大の赤い宝石で、かつて異世界の錬金術師ファウスト博士がアビス界の大悪魔メフィストフェレスを封印したものとされる。
::  |ノリリスクに所属するキャラクターは、メフィストフェレスに願うことで、運命を劇的に切り拓く力を与えられる。
:: 効果 |この石の効果を使用する場合は、石を所持する領主セアンがシーンに登場している必要があり、またセアンによる許可が必要となる。
::  |効果の使用を宣言した場合、判定のダイスを増やすために使用した天運1点ごとに達成値が+10される。
::  |この効果は1シナリオにつき、ノリリスクに所属するキャラクター全員で合わせて3回まで使用することができる。
:: 代償 |メフィストフェレスは、援助の代償に、願った者の血と魂を求める。
::  |効果を使用して判定を行ったキャラクターは、そのメインプロセスの終了直後、【HP】か【MP】を[使用した天運×20]点失う。
::  |どちらを失うかはそのキャラクターが決めること。【MP】は0未満に出来ないが、【HP】は0未満にしてもよい。
::  |このHPとMPの喪失は、特技や魔法・アイテムの効果によって軽減したり、他者が肩代わりすることはできない。
:: 解除 |ファウストの悪魔石が他国に奪われる・破壊されるなどした場合、この効果は解除される。
::  |なお、ロードのキャラクターが目標値30の<聖印>判定に成功することで悪魔石は浄化され、消滅する。この判定に悪魔石の効果を使うことは出来ない。

&aname(ast);
**アストラハン 『始祖君主(ファーストロード)の円卓』 [#n981943e]
>~大災害を境に、アストラハンは混迷を極めていた。&br;
国境付近に配置されていた軍は軍閥化し都市を占領、領有権を主張し始める。&br;
そして農地を悉く失ったことから民は困窮。蓄えであった食糧は金に変わり、&br;
それを元手に、多くのアストラハンの都市がノーザラン各所へ金貸しを始めた。&br;
各都市の関係は険悪になり、民は困窮、生きることすら困難となった。&br;
そんな時に一つの光明が指す。アストラハンを代々治めてきたアストライヒ家の墓が、&br;
大災害で崩れた際、帰還したアストラハン領主ヴィルフリートはそこで、伝説の武具を発見する。&br;
ファーストロード、レオンが円卓の騎士に与えた武具の一つ"星辰の拳"は、がれきの中から、&br;
まるで機が熟した、とでも言わんばかりに佇んでいた。&br;
アストラハンは、ヴィルフリートがこの武具を掲げたことで、一旦は内紛は収まったのだ。~
:: 概要 |アストラハンには円卓の武具である「星辰の拳」が存在している。
::  |アストライヒ家の初代当主はこの武具を使用して、レオノヴァ家を助けたとされるが、
::  |行方不明となっていた。大災害が起こるまでは――――
:: 効果 |継承者たるヴィルフリートは「星辰の拳」を取得している。
::  |また、この国に所属するヴィルフリート以外のロードは「弱者を守る」という誓いを得ている限り、
::  |常に、マスコンにおいて最大士気が+1となる。
:: 代償 |星辰の拳を取得しているものは、弱者から守る戦いから逃亡できない。
::  |また、「弱者を守る」誓いを立てたロードは、逃亡を行った時、
::  |そのシナリオの間、士気上昇効果が無くなり、現在士気と、最大士気1点が低下する。
:: 解除 |星辰の拳を破壊、強奪など何らかの形で失った場合、この伝説は効果を失う
::  |また、この武具の所有者が、弱者を守る戦いから逃亡した時、
::  |この武具はロードを主と認めなくなり、装備できなくなる。

*** 《夢幻の木霊》 [#rcb0d3a2]
:: 概要 | 時折すっとんきょうな言葉が風と共に聞こえてくることがある。時としてそれは身の危険を知らせ、その危険を回避し、助けてくれることがある。
:: 効果 | 1シナリオに1回のみ、アストラハンのキャラクターは、命中判定を除く、〈知覚〉〈霊感〉技能による判定に+1Dする。また、それが危険を察知する類のものであればさらに+1Dする。
:: 代償 | 森林が-2される。
:: 解除 | なし。主であったロック鳥が消えてもこの伝説は残り続ける。
:: 備考 | この伝説は、アリスティード、及びイルベットにも適用される。

&aname(kaz);
**カザン 『エルフたちの森』 [#j242ecef]
>~
:: 概要 |異世界より投影されたエルフとその混血児(ハーフエルフ)たちが暮らす集落がある森林地帯が生まれた。
::  |エルフたちはロードと友好な関係を築き、力を合わせて国と森を守るが、ひとびとが森を蔑ろにするならばその蜜月も終わりを告げるだろう。
:: 効果 |カザンに所属するキャラクターは、マスコン時に部隊オプション「エルフの兵士」を獲得できる。なお、取得には資源を支払う必要がある。
|120|240|120|c
|>|>|部隊オプション''《エルフの兵士》''|h
|爵位|資源|カウント|h
|騎士|森林1|500|
|>|>|''フレイバーテキスト''|
|>|>|優美であり勇猛な森の一族エルフを部隊に組み込む。|
|>|>|''効果''|
|>|>|部隊の【反射】【感覚】+1、行動値+3|
|>|>|また偉業特技と「タイミング:常時」を除くエルフのクラス特技からひとつを選択し、部隊特技に追加する。|
|>|>|取得した特技のレベルは部隊のレベルと同じになり(元の特技の最大レベルは超えられない)、コストは|
|>|>|「士気1点」に変更される。|
|>|>||
:: 代償 |カザンに所属するすべてのロードは、誓いとして【エルフの森を守る】を取得せねばならない。この誓いがなければ伝説は効果を発揮しない。
::  |また、誓いが破られたとGMが判断した場合、再び誓いが守られるまで効果を受けられなくなる。
:: 解除 |エルフの里が滅びたり、エルフと人間の間に決定的な破局が訪れたとGMが判断した場合、この伝説は失われる。

&aname(per);
**ペルミ 『光芒の自由騎士』 [#j242ecef]
:: 概要 |光芒の名を持つ自由騎士が訪れるようになった。
::  |彼/彼女は人に仇なす混沌を討つために活動している自由騎士だ。混沌と戦う際に彼/彼女は力を貸してくれるだろう。
:: 効果 |ペルミは部隊オプション「光芒の自由騎士」をひとつ得る。
|120|240|120|c
|>|>|部隊オプション''《副官任命:光芒の自由騎士》''|h
|爵位|資源|カウント|h
|騎士|なし|なし|
|>|>|''フレイバーテキスト''|
|>|>|光芒の自由騎士が副官として協力してくれる。|
|>|>|彼/彼女の存在は部隊を奮い立たせ、その知識は混沌の化け物を打ち倒す道筋になるだろう。|
|>|>|''効果''|
|>|>|部隊の最大士気を+1。さらに混沌投影体に対して行う攻撃のダメージ+[部隊レベル×5]。|
|>|>|「副官任命:●●」は重複して選択できない。|
:: 代償 |彼らは混沌と戦う時のみ力を貸してくれる。ロード同士の戦いなどでは部隊オプションを使えない。
::  |最終的な判断はGMが行うこと。
:: 解除 |光芒の自由騎士との関係を断てばこの伝説は解除される。
::  |またペルミが混沌を放置したり、害なす混沌を見逃していれば、彼/彼女はこの地を去る。その場合も解除となるだろう。

&aname(par);
**パラナ 『義心の騎士』 [#j242ecef]
:: 概要 |かつてロスガルド王国を取り戻したという騎士ヴォルフガングの逸話が広まった。
::  |彼の忠義に憧れるものは多く、またそれを実践せんとする者達によって国は賑わっている。
:: 効果 |パラナに所属する者は、ワークス特技《忠義たるもの》をキャラクター作成時またはレベルアップ時に取得できる。
::  |ただし、領主であるイルベットはこの特技を取得できない。
|80|80|80|80|80|c
|>|>|ワークス特技''《忠義たるもの》''|最大Lv:1|種別:共通|h
|タイミング|射程|対象|判定|コスト|h
|効果参照|─|─|─|6|
|>|>|>|>|''フレイバーテキスト''|
|>|>|>|>|忠義の心にて、あらゆる苦難に打ち克つ特技。|
|>|>|>|>|''効果''|
|>|>|>|>|あなたがなんらかのバッドステータスを受けた際に使用する。|
|>|>|>|>|そのバッドステータスを打ち消す。|
|>|>|>|>|GMはそのキャラクターから忠義が失われたと判断したら、この特技の使用を禁じてもよい。|
:: 代償 |特になし
:: 解除 |忠義を捧げられているイルベットがその忠義を裏切った場合、この伝説は解除され、ワークス特技は失われる。
::  |《忠義たるもの》を取得していたキャラクターは代わりのワークス特技を取得すること。

&aname(irk);
**イルクーツク 『赤き島(ネソス・エリュテイア)』 [#j242ecef]
:: 概要 |付近に極上の美味を産する投影体の島が現れた。
::  |赤き島は、大災害の影響で島国となったイルクーツク領土の南方に位置する。島を治めるのは投影体ゲリュオンという三面六臂の巨人である。
:: 効果 |イルクーツクの国資源の[食料]と[資金]に+3。加えて、イルクーツクに属するすべての部隊の士気最大値+1。
::  |GMは遠征中などで国から持ってきた食料が尽きたと判断される場合、この士気最大値の上昇効果が失われるとしても良い。その場合、天運を1点消費することで予備の糧食を確保していたとして、効果の消失を1日延期することが出来る。
:: 代償 |特になし
:: 解除 |赤き島が消滅する・ゲリュオンがいなくなるなどした時、この伝説は失われる。
::  |美味の元となる家畜の世話はゲリュオンたちにしか出来ず、肉の質は島の土壌に支えられているからだ。

&aname(sam);
**サマーラ 『伝承武技』 [#j242ecef]
>~「あれは一体何なのだ!?」&br;
スタルクの将軍は今まさに戦いに敗れ、遁走している最中だった。&br;
隣国ノーザランは巨大な混沌災害に犯され、弱体化したと聞いていた。&br;
事実、国境沿いから山は消え、あちら側の防衛の拠点となっていた、砦は跡形もなく崩壊した。&br;
まさに攻め入るには好機であったのだが、それは間違えだと即座に教えられることとなった。&br;
将軍は、食糧を売りに街へ向かう農民の集団を見つけ、略奪を部下に命じた。&br;
だが、それが命取りとなった。農民たちは武具も身につけず、襲い掛かったスタルクの軍勢を、&br;
素手で次々と"殺害"して行く。もはや人間の業とは思えぬそれだ。&br;
しかも恐るべきことに、大人だけでなく、女子供までまるで武術の達人のごとき動きで、&br;
兵士を仕留めるのだ。&br;
あまりの事に恐慌状態に陥った部隊は崩壊。将軍と数人の兵士だけが何とか逃げ延びる事ができた。&br;
「ふざけている!!何故ああも、ああも精強な部隊が容易く駆逐されるのだ・・・!」&br;
「それは弱いからだよ。貴方たちが」&br;
"それ"は、いつのまにか将軍の横を並走していた。先ほどの農民の集団にいた少年だった。&br;
「この国手を出したのが運のつきだね」その言葉を聞いた後、将軍は絶命していた。手刀で鎧ごと肉体を打ち砕かれ。&br;
かつてサマーラには殺の一文字という暗殺技術が存在していたが、それは長い間、極めてごく一部の人間を除いて存在すら知らぬ程封印されていた。&br;
だが、大災害の影響で、今まで知っていた者たちは忘却し、知らなかった者たち全てがその極意を何の労もなく手に入れた。&br;
それはすなわち、サマーラの国民総てが会得したことに他ならない。  ~


:: 概要 |秘密の武術"殺覚(さっかく)"が伝えられるようになった。
::  |殺覚の修得者は、全身を殺傷道具として効率的に扱えるようになる。動きからは無駄がなくなり、その一撃は確実に急所を討つ。
:: 効果 |サマーラに所属するキャラクターはワークス特技《殺の一文字》をキャラクター作成時またはレベルアップ時に取得できる。
|80|80|80|80|80|c
|>|>|ワークス特技''《殺の一文字》''|最大Lv:3|種別:伝説|h
|タイミング|射程|対象|判定|コスト|h
|常時|─|自身|─|─|
|>|>|>|>|''フレイバーテキスト''|
|>|>|>|>|心に殺の一文字を潜ませ、いつでも相手を殺す覚悟をしている技法。|
|>|>|>|>|''効果''|
|>|>|>|>|以下の3つの効果よりLV個を取得する。同じ効果を重複して選択できない。|
|>|>|>|>| ・【行動値】+4|
|>|>|>|>| ・あらゆる命中判定の達成値+2|
|>|>|>|>| ・あらゆる攻撃のダメージ+1D|
|>|>|>|>|あなたの最大【MP】は-5される。|
:: 代償 |殺意で研ぎ澄ました心は他者を遠ざけてしまう。
::  |《殺の一文字》を取得したキャラクターは、【共感】に属する技能判定がすべて-2される。
::  |また、この技術は君主が学ぶべきものではないとされている。ロードのキャラクターが取得した場合、上記のペナルティに加えて統率した部隊の士気最大値-1。
:: 解除 |領主であるエコーが「伝承武技」にまつわる知識の一切を禁じることで、この伝説は解除される。
::  |解除された場合、修得者は効果と代償に書かれている影響すべてを失う。
&aname(crs);
**クリセイダーズ 『目覚めた聖遺物』 [#j242ecef]
**クルセイダーズ 『目覚めた聖遺物』 [#j242ecef]
>~カツカツカツ、と大理石の回廊を腹の膨れた男が歩いている。中庭の庭園で若い神官たちに教えを説く老司祭が目に入るや鼻で笑い、立派な彫刻が施された入口の部屋へと入っていく。&br;
「大司教殿。ルーベンスが参りました」&br;
室内では一人の老神官が書斎机で羊皮紙に何かを記していた。声が聞こえると、一つ間をおいて、羽ペンを置き、小太りの男を見た。&br;
「ルーベンス司教。突然呼び立ててすまないね」&br;
大司教と呼ばれた老人はゆっくりと、どこか重たい印象を与える口調だが、大してルーベンス司教の声は自信と期待にあふれていた。&br;
「いえ、大司教殿が声をかけてくだされば、月が空に溶けてしまっていようとも、参りますよ」&br;
彼は先日、新たに列聖された聖者が残した聖遺物を大司教から受け取る予定となっていた。&br;
聖遺物とは、偉大なる功績を残し、多くの人々を救い、聖印教会に貢献した者が遺したその人物に纏わるものの事であり、聖なる力を持つ・・・&br;
という触れ込みだが、実際には聖印教会が独自に編み出し継承している技術により、聖印を"物質"に残したものである。&br;
つまり聖印の力が蓄えられた物品であり、混沌浄化のために残されたはずなのだが、現実には神官たちの教会内での権威付けや政治ゲームに使われている。&br;
このルーベンス司教もまた、政治工作に成功して手に入れるはずだった。&br;&br;
「―――今日呼び出したのはとても私的なことだ」&br;
「は……?」&br;
意図が分かりかねる、という表情を見て、老司教は続ける。&br;
「―――先日の約束だが、残念ながら果たせなくなった。聖アンナの聖骸布は君の手には渡らない」&br;&br;
「な、何故です?!」&br;
ドン、と大きく机が叩かれる。自分よりも立場が上の相手であるにも拘らず思わず詰め寄る。&br;
ここまで一体どれほど策を講じて来たのか。それを考えると頭がおかしくなりそうだった。&br;
「北方に宣教団を送り、司教区を作ることが決まった。その設立にあたって聖遺物を多く貸与する事が決定した。&br;
 聖アンナの聖骸布もまたその為に将来の大司教候補である"至高の人"に貸与される」&br;&br;
"至高の人"。それは聖印教会の中で何かと話題になっている人物だった。まだ成人して数年しか経っていない女性であるにもかかわらず、&br;
数多くの混沌を浄化してきた実績を持つ人物である。ただあまりにも聖人過ぎる性格ゆえに、若い者たちには人気が高いが、&br;
聖印教会の中枢からは腫物のような存在であった。だが、権力欲が無いからこそ、都合がよい部分もある。&br;
例えば、扱いに困ったりバランスを欠いてしまいかねない聖遺物はそういった人物に貸与されることがある。&br;
貸与ということにしておけば何かあった時に戻す口実になり、またそうした人物が持つことで、布教にも大きく影響を与える。&br;
しかしつまりそれは――――&br;
「もう少しかみ砕いて言おう。ルーベンス司教。君は少々やり過ぎた。多くの者たちの反感を買ってしまったようだね」&br;
小太りの男は顔面がどんどん蒼白になっていく。ろうそくの明かりに照らされ、顔面に水気の様な反射が見える。&br;
「これは神の慈悲でもあるのだよ、ルーベンス。これ以上欲をかくことがなければ、君は安泰だ。&br;
 だが、どうしてもというのであれば、明日の朝、君が日の下に出てこれるか保証はできない。&br;
 ところで、まだ宣教団には聖遺物をより多く持たせよとの教皇様の指示があったのだ。&br;
 "ルーベンス司教"。神は善き行いもまたよく見ていらっしゃる」&br;
&br;
&br;

翌日、新たに設立された宣教団にいくつもの聖遺物が運び込まれた。その中の4割はある司教から供出されたものだったという――――

:: 概要 |
::  |
:: 効果 |

:: 代償 |
::  |
:: 解除 |
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